令和元年のG.W.は楽しみにしていた横山幸雄先生のコンサートに通うことが叶いました♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦
横山先生は以前、本郷の尚美で公開レッスンをしてくださっていて、その時はラベルの曲をステージ上でピアノを弾きながらご教授してくださいました。
卒業生も聴講できたので私はそのとき初めて先生のピアノを聴いてファンになったのです。
今回は5月3日から5日の3日間でショパン全作品240曲を演奏するコンサートです。
初日は14時開場14時半開演なので、のんびりと聴くことができます
1ドン・ジョバンニの「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調Op.2
ショパン初めてのオーケストラとの協奏作品で17歳の時に作曲しています。ショパン自身の初演で大成功したそうです。
2ポーランド民謡による大幻想曲イ短調op.13
よく知られた民謡やマズルカの一種が使われています。
3演奏会用ロンド「クラコヴィァク」ヘ長調op.14
クラコヴィアクとはポーランドにあるクラコフの伝統的な2拍子の民族舞踏です。
4協奏曲第2番ヘ短調op.21
19歳の時の作品です。天才芸術家になることが予想できる作品ですね!
5アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調op.22
ショパンにとって最後のオーケストラとの協奏作品です。
6協奏曲第1番ホ短調op.11
20歳の時に作曲されワルシャワでの初演大成功ののちウィーンに立ち祖国ポーランドに戻ることがないままパリで亡くなっているのです。
ピアノ横山幸雄
トリトン晴れた海のオーケストラ
5月4日第2日目は13時開演から22時まで休憩をとりながらですが、ものすごい曲数です!
7序奏と華麗なるポロネーズハ短調op.3
私がショパン大好きな理由の1つにチェロとの協奏曲が4曲もあるからです。室内楽5曲の中の4曲にチェロが入っています。偉大な作曲家と自分との唯一の共通点がチェロ好きな部分です。
8マイアベーアの悪魔のロベールの主題による協奏的二重奏曲ホ短調1832
悪魔的なテーマは歌劇悪魔ロベールのものです。
9ピアノ三重奏曲ト短調op.8
1828~1829年の作品です。op.3とともにラジヴィーヴ公に献呈されました。
10ムーアの民謡風な歌による変奏曲ニ短調wn5 ピアノ連弾
ショパンと連弾したピアニストはいったい誰だったのでしょうか。
11ロンドハ短調op.73wn15 2台ピアノ版
1828年に独奏用に作曲されたそうですがショパン自身がすぐ編曲したそうです。
12チェロソナタト短調op.65
1845年~46年に作曲されました。1844年にピアノソナタ第3番を作曲したあとです。生前最後の出版作品です。
次からは歌曲です。
13おとめの願いwn21
14春wn52
15悲しみの川wn39
16遊びwn32
17彼女の好きなところにwn22
18私の見えぬところにwn33
19使者wn30
20かわいい若者wn54
21メロディwn61
22闘士wn34
23二人の死wn58
24私の愛しい人wn51
25望みはないwn57
26指輪wn50
27花婿wn40
28リトアニアの歌wn38
29舞い落ちる木の葉wn49
30魅惑wn31
当時の流行歌のような感じでしょうか。ショパン様もこんな軽いタッチの曲を書くのかと少し驚きました。でも、故郷ポーランドを憶う気持ちはしっかりと伝わってきます。
31ロンドハ長調op.1
1825年15歳の時の最初の作品です。
32マズルカ風ロンドヘ長調op.5
16歳の時の2作目のロンドはポーランドの民族舞踏マズルカを取り入れているのですね。
<3つのノクターンop.9>
33ノクターン第1番変ロ長調op.9
34ノクターン第2番変ホ長調op.9
35ノクターン第3番変ロ長調op.9
1830年~32年に書かれ最初に出版されたノクターンです。ショパンの友人でピアノ製造業者のプレイエルの妻マリーに献呈されました。ショパンはピアノの販売促進に協力もしていたようです
<12のエチュードop.10>
36エチュード第1番op.10-1ハ短調
37エチュード第2番op.10-2イ短調
38エチュード第3番op.10-3ホ短調 別れの曲
39エチュード第4番op.10-4嬰ハ短調
40エチュード第5番op.10-5変ト長調 黒鍵
41エチュード第6番op.10-6変ホ長調
42エチュード第7番op.10-7ハ長調
43エチュード第8番op.10-8ヘ長調
44エチュード第9番op.10-9ヘ短調
45エチュード第10番op.10-10変イ長調
46エチュード第11番op.10-11変ホ長調
47エチュー第12番op.10-12ハ短調 革命
19歳から22歳の作品集です。難しい曲ばかりですよね。
<4つのマズルカop.6>
48マズルカ第1番嬰へ短調op.6-1
49マズルカ第2番嬰ハ短調op.6-2
50マズルカ第3番変ホ短調op.6-3
51マズルカ第4番変ホ長調op.6-4
1832年までに完成され番号をつけて出版した初のマズルカ集です。
<5つのマズルカop.7>
52マズルカ第1番変ロ長調op.7-1
53マズルカ第2番イ短調op.7-2
54マズルカ第3番ヘ短調op.7-3
55マズルカ第4番変イ長調op.7-4
56マズルカ第5番ハ長調op.7-5
57華麗なる変奏曲変ロ長調op.12
<3つのノクターンop.15>
58ノクターン第1番ヘ長調op.15-1
59ノクターン第2番嬰ヘ長調op.15-2
60ノクターン第3番ト長調op.15-3
61序奏とロンド変ホ長調op.16
1830年から33年にかけて作曲されパリのスクワール・ドルレアンで共に活躍したヒラーに献呈されました。ショパンやヒラーはヴィルトゥオーゾと呼ばれたようです。
<4つのマズルカop.17>
62マズルカ第1番変ロ長調op.17-1
63マズルカ第2番変ホ長調op.17-2
64マズルカ第3番変イ長調op.17-3
65マズルカ第4番イ短調op17-4
66ワルツ第1番変ホ長調op.18華麗なる大円舞曲
生前出版された8曲のワルツのうち記念すべきワルツ第1番です。今まさに練習中の曲ですので勉強になりました。
67序奏とボレロ ハ短調op.19
ボレロはスペインの舞曲ですがショパンのボレロはパリのサロンで人気のあった異国趣味に合わせて作った曲のようです。横山先生はポロネーズに近い要素を持っていると解説されています。
68スケルツォ第1番ロ短調op.20
ショパンの激情が表現されています。しかし中間部分はポーランドのクリスマスソング眠れよ、幼子イエスに由来する旋律が出てくるそうです。いったいどこなのでしょう。
69バラード第1番ト短調op.23
1831年ワルシャワ蜂起の知らせをウィーンで知ったショパン。その頃から書き始めた作品です。
<4つのマズルカop.24>
70第1番ト短調op.24-1
71第2番ハ長調op.24-2
72第3番変イ長調op.24-3
73第4番変ロ長調op.24-4
1833年リストやヒラーやエルツ、タールベルク、アルカンといった音楽家とサロンで共演したり輝かしい活動をしていた頃です。ベッリーニと知り合うのもこの頃だそうです。
<12のエチュードop.25-1>
74エチュード第1番変イ長調op.25-1 エオリアン・ハープ
75エチュード第2番ヘ短調op25-276エチュード第3番ヘ長調op25-3
77エチュード第4番イ短調op25-4
78エチュード第5番ホ短調op25-5
79エチュード第6番嬰ト短調op.25-6
80エチュード第7番嬰ハ短調op.25-7
81エチュード第8番変ニ長調op.25-8
82エチュード第9番変ト長調op.25-9 蝶々
83エチュード第10番ロ短調op.25-10
84エチュード第11番イ短調op.25-11 木枯らし
85エチュード第12番ハ短調op.25-12 大洋
リストの愛人であったマリー・ダグー伯爵夫人に献呈されました。ショパンはこの曲集を出版した27歳の頃、マリアと婚約破棄をさせられています。
横山幸雄ピアノ
矢部達哉ヴァイオリン
向山佳恵絵子チェロ
アレクサンドラ・クバス・クリュク ソプラノ
黒木雪音ピアノ
さあ、いよいよフィナーレの最終日はなんと朝9時開演です。私はこんなに早いコンサートは初めて聴きます。そして最後の240曲めを弾き終えられたのはいったい何時だったでしょうか。
次回につづきます。♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦